No 11. ODA
2004年8月、日本政府の円借款によりタイのバンコックに地下鉄が誕生する。20キロの区間に3956億円の巨費を投じ、熊谷組、東急建設、西松建設、大林組がトンネル工事を請け負った。
物価の安いタイと日本と同じコストである。円借款で工事費をかさ上げしゼネコン救済が行われた為、タイ政府から猛烈に批判された。通常円借款の場合は全て受注できるが、余りの馬鹿高さから操作場、車両、その他附帯工事はドイツのシーメンスが受注した。
当初タイに地下鉄導入を提案したのは日本だ。ODAでも返済が伴わない無償援助は問題ないが返済をしていかなければならない円借款の場合はその国に重くのしかかる。
そこを読み違えた為、操作場、車両、その他附帯工事を受注予定だった鹿島建設、ハザマ、前田建設、三井物産、三菱商事、三菱電機は惨敗した。今後タイ政府は地下鉄の延伸を計画しているが日本企業が競争力を持たない限り次の受注は覚束ない。タイ政府を批判する前に日本企業が他国でビジネスをするやり方を反省しなければならない。
ODA等の対外援助のプロジェクトでは、毎度同じ顔ぶれの大企業だ。この連中は東京で情報を入手し連合を組んだり、単独で受注活動をしている。以前は仕込みというその国の要望がないに日本企業が独自に企画提案し、その国から無償援助というプログラムでプロジェクトを受注している。
その国の人々が本当に必要で喜んでもらえれば問題がないが、アジア各国では国民が自分の国ともめている例が多いい。これとて全て日本の税金を投入していてこのざまだ。
アジアや後進国に進出している日本の大企業は、純粋な営業活動と日本の税金を当てこんだ活動と2本立てでビジネスをしている。
以前、宮沢首相のタイ国の援助発表後、タイの政治家が上え下えの大騒ぎになり、援助金大争奪戦が勃発し、タイ国民の大ひんしゅくを買った。知らぬは日本国民だけだ。