No 18. 末期癌患者の最期

 2004年3月20日未明、東京、都立墨東病院で一人の女性が亡くなった。享年51歳という若さだ。この患者は主治医の化学療法を拒否した為、入院当初から医師との軋轢はあったからか、本人に直接余命2ヶ月と宣告している。

 亡くなった日より10日後には退院を予定していたが、18日から容態が急変しすさまじく苦しみだした。が看護士が一人だけで患者の背中をさすっているだけで、医者が駆けつける訳でもなく付添い人が医者を呼んでくれるようにナースステーションに依頼したが、回診中とかで要領を得ない。
 
よくテレビドラマで見る様な医者、看護士が必死に治療をするのを想像するが、ここで見た光景は唖然とするばかり、この患者は個室に入り月額80万円程の入院費が掛かっていた。やがて20日未明に臨終を迎えたが、病院の処置はナースステーションに直結した心電図のモニターを看護士が注視しているだけで、何の治療もせずただ死を待つだけで駆けつけた10人近くの人々は病院の対応に怒りをぶちまけた。

 それにしてもおかしい。2日前まで電動ベットではあるが、起き上がり病院食も食べテレビも見たり、CDで音楽も聴いたりして普通の会話も出来ていた患者が、腹水が溜まってきたから利尿剤を服用させたら容態が急変し、生きを引き取るまでの2日間はすさまじい苦しみかたをした。枕もとで患者は医者が利尿剤を飲ませたから苦しくなったと看護師に訴えていた。看護士も患者に利尿剤はやめようねといっていたのは付添い人が確認している。

 医者が来たのは死の確認だけで、いくら末期癌患者でもハートのない冷たい医者の態度は容認できない。余りにも死に対して事務化しすぎている。病院選びはくれぐれも慎重にしないといけない。